第12回 行列 (1)

本題に入る前に必ず連絡の動画を見てください。
参考 : 手書きの太字の書き方

1. 行列の定義と用語

概要

動画の解説を参照

数や文字 (変数) を縦横に並べたものを行列といい、一般的に大文字の太字で表します。
行列のそれぞれの数字 (または文字) のことを要素 (または成分) といいます。
横方向の並びを行、縦方向の並びを列といいます。例えば
\( \boldsymbol{A}= \begin{pmatrix} 3 & 6 & -1 \\ 2 & 1 & 0 \end{pmatrix} \)
は2行3列の行列です。高校の数学Cでは主に2行2列や3行3列の行列を扱いますが、必ずしも行の数と列の数は同じである必要はありません。
2行2列、3行3列のように行と列の数が等しい行列のことを正方行列といいます。
\( \boldsymbol{B}= \begin{pmatrix} 1 & 3 \\ 2 & 5 \end{pmatrix} \)     \( \boldsymbol{C}= \begin{pmatrix} 1 & 3 & 4 \\ 3 & 8 & 0 \\ -3 & 4 & 2 \end{pmatrix} \)
行数が1の行列を、行ベクトルといいます (慣例として小文字の太字で表します)。
\( \boldsymbol{d}= \begin{pmatrix} -3 & 4 & 2 \end{pmatrix} \)
基本的に行列の要素のあいだにはコンマを書きませんが、例外的に行ベクトルでは数字と数字の区切りをはっきりさせるために要素と要素の間にコンマを入れて書くこともあります。
\( \boldsymbol{d}= \begin{pmatrix} -3, & 4, & 2 \end{pmatrix} \)

列数が1の行列を、列ベクトルといいます (慣例として小文字の太字で表します)。
\( \boldsymbol{e}= \begin{pmatrix} 5 \\ 1 \\ 3 \end{pmatrix} \)

課題1

※ 準備 : 学籍番号を入れて「入力」をクリック (タップ) してください。


列の行列 \(\boldsymbol{A}\) を考え、学籍番号の100の位の数字を除いた6つの数字を左上から順に埋めたものを要素としたものを書き下してください。
横2, 縦3の場合は

横3, 縦2の場合は

2. 行列の和・差

概要

動画の解説を参照

行列の要素を一般的に書くには、行列名と同じアルファベットの小文字に2つの添え字をつけて表します。添え字は「行目」「列目」にあたる数値です。
例えば行列 \(\boldsymbol{A}\) の \(i\) 行目, \(j\) 列目の要素は \(a_{ij}\) となります。2行2列の行列 \(\boldsymbol{A}\) の要素を書き下すと
\(\boldsymbol{A} =\begin{pmatrix} a_{11} & a_{12} \\ a_{21} & a_{22} \end{pmatrix} \)
となります。

行・列の数が同じ行列どうしであれば行列の和・差を求めることができます。
\(\boldsymbol{C}=\boldsymbol{A}+\boldsymbol{B}\) の \(i\) 行目, \(j\) 列目の要素はそれぞれの行列の同じ場所の要素の和、
\(\boldsymbol{D}=\boldsymbol{A}-\boldsymbol{B}\) の \(i\) 行目, \(j\) 列目の要素はそれぞれの行列の同じ場所の要素の差で求められます。
\(c_{ij} = a_{ij}+b_{ij}\)
\(d_{ij} = a_{ij}-b_{ij}\)

課題2

以下の2つの行列 \(\boldsymbol{A}\), \(\boldsymbol{B}\) について、\(\boldsymbol{C}=\boldsymbol{A}+\boldsymbol{B}\), \(\boldsymbol{D}=\boldsymbol{A}-\boldsymbol{B}\) の要素を書き下してください。
計算過程も書いてください。
\(\boldsymbol{A}=\Bigg{(}\)
\(\Bigg{)}\)
  
\(\boldsymbol{B}=\Bigg{(}\)
\(\Bigg{)}\)

3. 行列のスカラー倍

概要

動画の解説を参照

行列をスカラー倍することもできます。行列 \(\boldsymbol{A}\) を \(s\) 倍した行列 \(\boldsymbol{C} = s\boldsymbol{A}\) の \(i\) 行目, \(j\) 列目の要素は
\(c_{ij} = sa_{ij}\)
で求められます。要するにすべての要素を \(s\) 倍するだけです。
前項で述べた行列の和・差と組み合わせれば、
\(\boldsymbol{E}=s\boldsymbol{A}+t\boldsymbol{B}\)
の \(i\) 行目, \(j\) 列目の要素は
\(e_{ij}=sa_{ij}+tb_{ij}\)
のようになることがわかります。

課題3

課題2の \(\boldsymbol{A}\), \(\boldsymbol{B}\) について、\(s=\) , \(t=\) としたときの \(\boldsymbol{E}=s\boldsymbol{A}+t\boldsymbol{B}\) の要素を書き下してください。
計算過程も書いてください。

提出

課題提出用フォーム

※ Wordで課題を作成する場合は、第1回のWordでの数式入力に関連する解説Wordによる数式入力追加解説を参考にして「数式」の機能を使ってください。